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Channel: 木ノ下淳一 アトリエ・キノチッタ ブログ
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虫に心はありますか 夏休み子ども科学電話相談

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夏の甲子園が終わり、NHKラジオの「夏休み子ども科学電話相談」 が再開されました。 この夏放送の、前半部分で印象に残った質問を選んでみました。
(文字化は同番組ホームページから引用。 一部編集しています。)

イメージ 3
庭の常連客 ハンミョウ


小学4年生Sくんの質問 「 虫に心はありますか 」

Sくん:
「昆虫には心はないと聞いたんですけど、ほんとうですか?」
Yアナ:
「それはどこで聞いたの。 誰から聞いたの?」
Sくん:
「学校の理科の先生です。」
 Yアナ:
「それについてどう思った?」
Sくん:
「やっぱり心はないと思います。」
Yアナ:
「Sくんはやっぱり心はないんじゃないかって思っているんだけど、本当のことを訊きたいわけね。~略~ じゃあ、久留飛くるび先生に訊いてみます。」

久留飛先生(非営利団体 昆虫科学教育館館長) :
「心っていうのをまず話す前に、心って何かということが分かってないと話がズレるよね。 Sくんが思っている心ってなになん?」
Sくん:
「気持ちというか感情というか。」

※ここから久留飛先生の深~い話が始まります。

「心は頭に?頭だけで考えているわけではない。考えるということと、心は違う。

(心はどういうものかということを、ダンゴムシの個体差と、それぞれが違う行動をするを例でお話しされます。)
 
 ひとつはね、自分が自分であるか、ちょっと難しいけど自分は自分で他人と違うということがはっきり分かるとか。 それぞれが固体差でなくて個性を持って動いているかとかね。 ただそういう具合に なにかで、自分はこれがここのなんだよって思って観察をするしかないと思う、そう考えたときに私はあると思っている。

きっとあるんじゃないか、これはそういう個性があるよという、セミにもあれば例えばね、セミがその穴から出てきて羽化する場所なんて決めるなんて偶然、ほとんど偶然かもしれないけど、なんでこんな所で羽化するのとか、なんでここの高い所まで登るんだろうとか、いろいろねやっぱり個体差があるなと思ったりするので、そういう意味では個体差というよりかは個性を持っている=

何か自分で考えているんじゃないか。言い方を変えると知性というか生きる力を持っているという具合に思ったりします。 」

哺乳類が得意な小菅こすげ先生(札幌市円山動物園 参与)
「動物は心ってわりと見えやすいと思うんですよね。 表情もあるし、それから声なんかも出すし、哺乳類についてはね。 まったく人とおんなじ 間違いなく心を持っていると思うよ。」

恐竜の小林先生(北海道大学総合博物館 准教授)
「恐竜もね、脳が発達したのはそれだけ心というか、感情まで行かないにしても ほかの恐竜たちとコミュニケーションを取ったりした。」

鳥専門の川上先生(森林総合研究所 主任研究員)
「感情があるっていうのが心なのかなと思います。 食べ物を食べると楽しいおいしいって思うから次またそういうものを食べようとするっていうのでどんどん、どんどんよく生活できるようになってくるんだと思います。 鳥には感情があって心があるんだと思います。 だって、そういう顔してますからね。」

久留飛先生:
「カブトムシみたいに喜怒哀楽が分かりにくいが、長く飼うと懐いているなとか、メダカにエサやりの時間が分かるとか、で生き物ってコミュニケーションの基本というのは自分と他人と見分ける力と思うんだけど、それを持ってないと生きていけないと思う。 その見分ける力、自分と他人と見分ける力っていうのはっきり持ってるように思いますね。 それを私たちは何か心って呼んでいいのか戸惑っています。」

Yアナ:
「コミュニケーションは人と自分と、何か気持ちを通じあったりということですね。久留飛先生としてはやっぱりあるんじゃないかと。」
久留飛先生:
「うーん、ありますよ、絶対。そういう違いというか、これを個体差と冷たく言わずに、個性があると ちょっと言ってみたいような気がしますね。」

Yアナ:
「Sくん、先生方の答え聞いてどう思ったかな?」
Sくん
「僕も心があると思いました。」
先生一同:
「よかったー。」
久留飛先生:
「どこかで繋がっていたいですよね。」

※「心の定義ってむずかしいね。 動物や鳥は相手の反応が分かるから心がある。 虫は心があるかないか分からないが あると思いたい。」 と、久留飛先生は答えました。

詳しくは、番組ホームページから、質問回答の文字化されたものと、音声記録が再現できます。
夏休み子ども科学電話相談」 虫に心はあるか (2018/07/31)
http://www.nhk.or.jp/radiosp/kodomoqmagazine/detail/20180731_02.html

昔の人は言いました。
一寸の虫にも五分ごぶの魂 」

大人から子どもまで 直感で何か感じていたんでしょうね。


列島を縦断した台風20号の影響でしょうか。 今朝、庭に生息するハンミョウオンブバッタたちが、あちこちで顔を出しました。

イメージ 4
濡れた地表で活発な動きをするハンミョウ(斑猫、学名: Cicindela japonica
人の前に移動することから「道教え」とか「道しるべ」 の俗称があります。
人を案内する心がある?

イメージ 1
オスを乗せたメスのショウリョウバッタ。名前の由来は精霊舟に似ている所から。
背後だと見つけられないので食べられない? それとも やっぱり愛?


イメージ 2
アトリエの壁に留まって身体を乾かしているオスメスペア。 
小さいオスは少しずつ近づいていきます。 まもなく合体・・・
この微妙な距離の詰め方をみると、虫にも心があると思います。



小学4年生の素敵な質問でした。そうそう、小学4年生の男の子を主人公にした
アニメーション映画 『ペンギン・ハイウェイ』 が上映中です。これはオススメ!

小学4年生の夏 アニメーション映画『ペンギン・ハイウェイ』 TOHO予告 ――YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=prNOowR0Qd8

昆虫関連拙ブログ:
台風接近 オスメス接近 (2013/08/29)
https://blogs.yahoo.co.jp/rrnwy297/55743002.html

昆虫物語 みなしごハッチ実写版1 (2014/11/06)

昆虫物語 みなしごハッチ実写版2 (2014/11/07) 
https://blogs.yahoo.co.jp/rrnwy297/56505449.html

2017「夏休み子ども科学電話相談」 (2017/07/28)
https://blogs.yahoo.co.jp/rrnwy297/57798785.html




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