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Channel: 木ノ下淳一 アトリエ・キノチッタ ブログ
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春場所千秋楽の美談報道に物言い

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新横綱 稀勢の里の逆転優勝おめでとう! わたしも泣きました。
が、しかし、よ~く 考えてみよう。

 モンゴル出身の大関照ノ富士にしてみれば、負傷出場の稀勢の里を前に、実にやりづらい勝負だったことはあきらかです。 舞台は
横綱の連続優勝を期待する興奮のアウェイ場内でした。 応援のほとんどが  以前から膝を故障している大関よりも、左肩を痛め激痛を伝える痛々しいテーピング姿の横綱に寄せられていたのも無理ありません。 皆が知る稀勢の里物語がありましたから。

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審判委員・浦風冨道氏 (DJ敷島 浦風倶楽部) から送っていただいた春場所番付表

照ノ富士は、前日に変化して勝ったせいか、「モンゴルへ帰れ」 と、ブーイングを浴びたばかりです。 千秋楽前にすっかり悪役レスラーにされてしまいました。 日本人力士を優勝させたい観客で溢れる敵陣の真っ只中で、真剣勝負する心境は大関にしか分かりません。

大関に、最近の流行語にもなっている「忖度」 が完全に無かったといえるでしょうか。相手のケガしたところ(弱点)を狙わない。 無意識でも、そこを狙ったような組み方をすると激しいバッシングがある。 しかし積極的に攻めなければ自分の相撲がとれない。
少なくとも、土俵に上がる前に、興行的な忖度、角界の宝に対する忖度、相撲の
将来を考えての忖度が全くなかったとは考えにくい。 すべて表面に見えない力です。
 
今回、1984年のロサンゼルス五輪を知る多くの人たちが思い浮べたでしょう。 
 男子柔道無差別級決勝で、当時のスーパースター山下泰裕と対戦したエジプトのモハメド・アリ・ラシュワンの試合を。  山下の肉離れで故障した右足を敢えて狙わずに戦って負けたラシュワンが母国でバッシングを受けたことを。 ラシュワン選手の胸中いかばかりか。 誰にも分かりません。

優勝決定戦前の本割の取組で、横綱の立ち合いの変化(少しですが)や 大関のマゲを掴んだようにも見えたことには誰もが黙殺。 それについての異議や協議 もなく、報道関係からコメントもありませんでした。 あれが逆に大関だったらどうなったでしょうか。 取り直しだったかも。 わたしの動体視力が変なのか・・・

国境の手前からしか見ない単純な島国根性と、単純な判官贔屓的報道に物足りなさを感じました。 国境の向こう側から見たような眼差しも少しは伝えてほしかった。
モンゴルはじめ海外でも放送を楽しみにしている人たちが多くいることを少しは想像しないとねぇ。 相手が強いからこそ歴史的名勝負が成立したのです。 

昨日の選抜高校野球27日)、 地元東海大福岡が11―8 で早稲田実業に勝利。
早稲田実業の人気スター?清宮選手寄りの映像やコメント中心の報道合戦に苦笑です。 勝利した側の報道はほとんどなし。 これは、女子スキージャンプの高梨沙羅選手に勝った日本選手の報道が異常に少ないのと同じ現象です 。名前や映像すら出ないことがあるのには呆れかえります。 最近では、女子バドミントンや女子卓球のスポーツ番組も、負けても人気選手中心のアンフェア編集です。

ドラマは敗者にもあり。 今日の結論か。 皆の感動に水を指してしまったようです。

最後に、お尻に敷いていた座布団が飛ぶのもいただけない。 神事に、あの下品で
幼稚な振る舞いは無いでしょう。 
と、還暦過ぎて小言幸兵衛を突き進む わたしでした。

参考拙ブログ
豪栄道が初優勝(2016/09/25)
http://blogs.yahoo.co.jp/rrnwy297/57464216.html




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