正月2日3日の箱根駅伝をテレビ観戦。
史上最速タイムを出した青山学院が初の総合優勝、圧倒的な走りでした。
東京・大手町の読売新聞社前から箱根芦ノ湖間の景色も変化に富み、飽きさせませんでした。 今、数々のドラマの余韻を味わっているところです。
タスキを“つなぐ”という駅伝は、国内のどのレースを見ても涙、涙ですが、今年の箱根は選手の姿が歪んでしまうほどの滂沱でした。加齢のせいですかね。
深層に、つなぐという行為が美術品を収集しているコレクターの心理に近いものがあるからかもしれません。 (投機目的のコレクターは論外です)
箱根駅伝217キロ。グリコ一粒300メートルとして約700粒が必要。
ゴボウ抜きの醍醐味からテレビ前にゴボウを置いて応援。
箱根駅伝はスポーツというより、霊峰富士に捧げる神事ですね。
富士山が女性名詞か男性名詞か分かりませんが、女性名詞としたら、若いストイックな男たちが麓で死闘を尽くすこと――これは天岩戸伝説です。
我が家では、そんなこともあり、箱根駅伝を見る前に儀式があります。
明治の唱歌「箱根八里」(作詞:鳥居忱とりいまこと 作曲:滝廉太郎)を歌うことです。
♪箱根の山は、天下の嶮けん
函谷関かんこくかんも ものならず
萬丈ばんじょうの山 千仞せんじんの谷
前に聳そびえ 後方しりへにささふ
雲は山を巡り 霧は谷を閉ざす
昼猶闇ひるなほくらき 杉の並木
羊腸ようちょうの小徑しょうけいは 苔こけ滑らか~♪
萬丈ばんじょうの山 千仞せんじんの谷
前に聳そびえ 後方しりへにささふ
雲は山を巡り 霧は谷を閉ざす
昼猶闇ひるなほくらき 杉の並木
羊腸ようちょうの小徑しょうけいは 苔こけ滑らか~♪
函谷関――本家の函谷関は中国河南省北西部、長安と洛陽の間にあった関所で、老子や劉邦、
項羽が登場します。 唱歌と違い箱根よりスケールが大きいですね。
羊腸の小徑――羊年の念頭に相応しい歌詞。
我が家の“山の神”は面倒くさい夫だと思っているようです・・・
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