女子美術大学の学園祭、「女子美祭2015」が杉並キャンパスと相模原キャンパスで始まりました。(25日まで)
写真下: わたしが掲示した「女子美祭2015」のポスター2枚
女子美は、1900 (明治33) 年創立の、歴史ある私立美大です。
先輩には、画家の三岸節子、荘司福、片岡球子、女優の桃井かおり、樋口可南子(中退)、シンガーソングライターのイルカ、サンリオのハローキティのデザイナー山口裕子、リラックマのイラストのコンドウアキ、などが広く知られています。
この秋、女子美に嬉しいニュース。ノーベル賞 医学・生理学賞の大村智さとる名誉理事長(80)の話題です。女子美との繋がりが世間に浮上しました。
もともと大村先生、美術に造詣が深く、学校法人女子美術大学の理事長を2015年の春まで務めて支援されています。(1997年~2003年、2007年~2015年5月までの14年間)
女子美のホームページから大村名誉理事長の言葉を引用してみましょう。
「科学と芸術はともに《創造》と《想像》の両方が不可欠であり、その融合が人類の未来を好ましい方向へ導く」
現在は廃校になっていますが、何キロも歩いて通った小学校の校歌に、「科学を究め」という歌詞があったそうで、先生お気に入りの校歌だったようです。自然の中からいろいろな知恵と信念が育まれたのでしょうね。
同大学に奥様の名を冠した「100周年記念大村文子基金」があります。
寄付をもとに創設したことも評価したいものです。アトリエに送付された学校案内が過去6年間ほど手元にあり、確認してみました。(その間の大学案内書に、大村理事長の顔写真や文が出ていないことに改めて感心しました。1冊に何回も登場するオエライ方と対極です。)
ここ最近の「女子美術大学案内」を並べてみました
「大村文子基金」の項目には、女子美生の留学資金として
・女子美パリ賞――毎年受賞者をパリの「国際芸術都市」に研究員として派遣。
製作・研究奨励金100万円
・女子美ミラノ賞――同じくミラノやその周辺都市に、大学借り上げののマンションを1年間貸与。製作・研究奨励金100万円。
他に栄誉賞、美術奨励賞、大村特別賞、20万円の製作・研究奨励賞などがあります。
・女子美ミラノ賞――同じくミラノやその周辺都市に、大学借り上げののマンションを1年間貸与。製作・研究奨励金100万円。
他に栄誉賞、美術奨励賞、大村特別賞、20万円の製作・研究奨励賞などがあります。
また、大村先生は美術作品の著名な収集家であり、特に女性作家の作品収集に積極的で、コレクションの一部を同大学に寄贈。2007年に私費5億円を投じて故郷の山梨県韮崎市に「韮崎大村美術館」を建設し市に寄贈しています。
他にも科学技術に貢献されていますこと、その業績をメモしておきます。
所長を歴任した北里研究所の財政再建に尽力。現・北里大学メディカルセンターの設置を推進。学校法人北里学園との統合を果たし、新たな「学校法人北里研究所」の発足に漕ぎ着けた。
学校法人開智学園を運営。その名誉学園長。
1995年に山梨科学アカデミーを設立。翌年に社団法人化。
2005年、武田乃郷白山温泉を開設。
(社)山梨科学アカデミーを創設。現在名誉会長。
2005年、武田乃郷白山温泉を開設。
(社)山梨科学アカデミーを創設。現在名誉会長。
1983年、埼玉県に開智学園 開学。名誉学園長として理系最優秀生徒に対して「大村賞」を授与し表彰。
いろいろな大学と民間の研究機関との官民共同研究を推進。
墨田工業定時制高校の教諭を体験し、毎年約3億人を救っていると言われる先生は平成のメディチでした。